ぶっとらーめん



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大阪にいくときは胸が躍った。

映画をみて夜店をぐるっとひとまわりしたあと、

軒先からただよう醤油のかおり。

朱いのれんにらーめんの文字。

汗をかきかき夢中で食べたらーめんが大好きだった。

モノクロテレビ、流行歌、カタカタ、テーブル、カシャカシャ、

スープとコショウのにおいが鼻をくすぐる。

どんぶりから立ち上がる湯気に母ちゃんが僕に笑いかける。

小さいころ、田舎育ちの僕にとってたまのご馳走だった。

ボンネットバスの後ろを追いかけた油のにおい、

かまどで焚く薪のにおい、

樹の上の小屋であそんだ葉っぱのにおい、

潮がつくった海のにおい。

母ちゃんと二人、

小麦畑で昼ごはん、

井戸水の清々しいかおり。

土のにおい。

そんなひなびた記憶をこの味は思い出させる。


ぶっとらーめんと仏兎(ぶっと)

麺、スープともに牛蒡を使用。

トッピングに牛蒡のコンフィと素揚げ、バカス(酒粕のスープ)汁で煮込んだ豚角煮。


自家製の牛蒡練りこみ麺。


力強いダシがないとこの麺には勝てない。




うさぎ家の歩み

***うさぎ家の歩み***

今から25年前(昭和58年)大阪、天満橋、大阪府庁に向かって少し坂を上った辺り、雑居ビルの二階に豆腐料理専門店の「TOP CHEFF」をオープンしました。
その当時豆腐料理の専門店は全国に数店あったのですが、そのほとんどが和食の料理を提供していました。
そこで「TOP CHEFF」は洋風、中華、和食に創作した豆腐料理を考案して
リーズナブルな価格で売り出しました。
食べ歩きの文庫本に掲載されたのがきっかけでたちまち爆発的に人気を呼び、「行列の出来る店」の仲間入りをしました。その後、大阪淀屋橋の中心地、(旧)第一勧業銀行の斜め前にさらに大きくした「TOP CHEFF」をオープンしました。月替わりの豆腐懐石膳を創作料理としてダイレクトメールを500通毎月送る事により、倍々にお客様が増えていきました。
テレビ出演も多数、週刊誌、月刊誌、新聞掲載はあまりに多く断ることもありました。
大躍進をとげそして行列の絶えないお客様に対応すべく地下にバカスおでん「名門淀家」をオープンしました。吟醸酒粕と京都の白味噌と豚骨スープをブレンドしただし汁で煮込んだおでん鍋を二つ目の創作料理として提供したのです。
淀屋橋近辺のビジネスマン、OLのお客様から圧倒的に支持をいただき、この先しばらくは、バカスおでんの店を増やしていきました。
大阪本町で「鳥居本淀家」、大阪梅田で「バカス淀家」、大阪天王寺では大型店舗の「アジアン淀家」です。
一方、宅配ビジネスとして「夢食卓」を立ち上げ大手デパートの「大丸」心斎橋本店をスタートとして全国に向け(バカスおでん鍋セット)をお中元、お歳暮として売り出していきました。更に今でいうネット販売もひろげていきました。
バカスおでんの店と沿うように割烹系列の店もオープンしました。大阪梅田MBSの近くで「茶屋町淀家」、大阪長堀で「朔日 *ついたち*」をオープン。豆腐料理専門店を大阪梅田で「とふるん豆の木」をオープン。
これらの店で提供している料理もデパートでは(おせち料理)(花見弁当)(お豆腐創作詰め合わせセット)などを数々考案しました。
近鉄百貨店ではお惣菜のコーナーを出店してバカスおでん、豆腐料理を同時に販売していきました。この頃からフランチャイズを立ち上げる思いが強くなり一年をかけてノウハウを蓄積して翌年念願の一号店を大阪なんば戎橋通称ひっかけ橋のたもとキリンビルの横にオープンするにいたりました。ふるさと居酒屋「麦嘉寿家 *バカスヤ*」です。
大手酒問屋の祭Oがザーであったのですが、しかし、結果的に力(サOトリーOB顧問)と大手の背信行為にして敗北してしまいました。
大阪あべの辻調理師専門学校の講師、大手居酒屋チェーンの各店舗料理長相手の料理講習、西武系列テストキッチンコアの料理講習、ブライダルのケータリングを経ながら大阪天満でイタリアン居酒屋「スーラ・スーラ」をオープン。
そして、「大丸」山科店の開店と同時にデパ地下(山科店は一階です)に天ぷらの惣菜店と焼き鳥・串揚げの惣菜店をオープンしました。
うさぎ家は平成15年1月に山科区の椥辻に開業しました。「大丸」の関係者や橘大学の関係者、又近辺のお客様に支えられて5年間営業をしたのですが、よりもっとの集客を見込み外環状線沿いの現在の地に店舗を移転してきました。
同時に「石焼ラーメン」「ラーメン懐石」にも力を入れ一年を経たずに多数の料理雑誌に掲載していただき、ラジオにも紹介していただきました。
世の中にはたくさんのラーメン専門店がありますが、既存の概念を破るスープ、トッピング、もみダレ、提供方法の「石焼ラーメン」をもっともっと一人でも多くの方に知って戴ければうれしい限りです。
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